FEZ語り①オープニング~“FEZ”という帽子の話
神ゲー!
こんにちは、こさかさんです。
まずはFEZのオープニング~“FEZ”について語りたいと思います。
主人公・ゴメズは平面の村に住む若き少年。ある日、彼は同じ村に住む妙齢の男に誘われ、“ゴメズタイム”を経験する。頭上に浮かぶ、謎の六角形。しかしそれは動き始め、“見知らぬ形”へと変貌する。
「いいぞ…」その台詞とともに、ゴメズの頭上には謎の六角形のシルエットが浮かび上がる。だがそれは六角形などではないのだ。ゴメズたちは知らないだろうが、我々なら1度は見たことがあるし、きっとこの妙齢の男も知っているのだ。それは《立方体》だ。
ゴメズは気が付くと、突如知らない場所に来ていた。頭上には、村の誰しもが存在を否定した《立方体》が浮かんでいた。《立方体》は話しかけてくる。しかし、ゴメズにはその言葉は全く未知のものに聞こえた。意味の分からない一方的な語り掛けを聞いていると、またしても場所は変化する。
今度は、開けた場所に移動した。そこでゴメズは、“謎の赤い帽子”を手に入れる。ふと彼が周りを見渡すと…そこは、《立体的な世界》だった。視界はぐるぐると回り、やがて崩壊して………
“謎の赤い帽子”。これこそがタイトルにもなっている“Fez”である。“Fez”…日本語でいえば“フェズ帽”である。
もともとは現在のモロッコの辺りで用いられていた帽子だったが、オスマン帝国がマフムト2世の近代化改革によって文官・武官共に洋装を取り入れることになった際に、従来ムスリム(イスラム教徒)が頭に巻いていたターバンに代わるものとして導入された。このような経緯からオスマン帝国においてフェズは近代化のシンボル的存在として親しまれ、ムスリムだけではなくキリスト教徒やユダヤ教徒の間でもフェズを着用することが多くなった。(Wikipediaより引用)
しかし、トルコ革命によってオスマン帝国が倒れ、さらなる近代化を国是とするトルコ共和国が成立すると、かつて近代化のシンボル的存在であったフェズは皮肉にも旧体制のシンボル視されるようになり、大統領となったムスタファ・ケマル・パシャによって1925年、フェズの着用は禁止された。(同じくWikipediaより引用)
…ということらしい。これは、近代化のシンボルでありながらも、旧体制のシンボルでもあるということのようだ。
近代化と旧体制。
オープニングからかなり進んで、キューブの数(24個だっけ?)で開く扉の世界のひとつに“ZU”という村がある。
そこに住んでいる者は皆、ゴメズたち平面の村の住民とは違った正方形の頭をもっており、《立方体》と同じ言葉を話す。
そして、住民はFEZ帽を知っている。その証として、同じものを被っている老人がいるのだ。
ちなみに、記事の最初に置いた画像にもそれは描かれていた。
左端の絵には、正方形頭の人々がFez帽を被っている姿が描かれている…
…ところで“ZU”という村、キューブを集めなくても同じところに行けるというのはご存知であろうか。
そう、天文台や博物館に行けるエリアのメインハブゲートのあるフィールドである。
(こんな感じのところにも繋がっているエリアである。なにやら話の鍵を握りそうな場所だ…)
しかし、この“ZU”は何やら様子がおかしい。人っ子1人おらず、あちこちが荒れ果て、32個のキューブで開放される扉であったところが壊れて自由に入れるようになっている。そして、その向こう側は…
(画像はありませんでした。そのうち撮ってきます…)
近代化と旧体制の現れ、“Fez帽”。
それは、この平面と立体の交錯する世界でも同じなのかもしれない。
それがなぜ、立体的な世界、すなわち三次元的解釈をゴメズに与えたのか?それはまたそのうち考えましょう。
ではまた後日。ありがとうございました。